RustでWebカメラの映像をコマンドプロンプトに出すコマンドを作った
おはようございます。以前は、兄より、さっさとご飯を食べていた次男でしたが、最近は、だらだら食べて、最後には食べさせろと言ってくる始末。@kjunichiです。
背景
昨年末にWindowsな自作PCをリニューアルして以来、あれこれ、Windowsでやっている。だいぶ、いい感じにやりたいことが 多少出来るようになってきた気がしている。
そんな日々を過ごす中で、WindowsでもRustでFFIのやり方が分かった。
今年はRustの勉強会にも参加したし、なにか自作したかった。
Webカメラの画像をコマンドプロンプトに表示する
構成
作って学んだこと
WindowsでのFFI
MSVC版はなんとなく、libファイルが必要な雰囲気がしていたので、これを用意して、かつ、環境変数LIBにこのlibファイルのパスを追加して試したら、 あっさり動いた!この辺32ビットだと呼び出し規約の指定が必要かもしれない。
extern "system" { }
とすれば、良さそう。(32ビットな2-wayタブレットPCが奥さんに占領されてて、試せてない)
また、動かす際は必要なDLLがパス上に存在している必要がある。
この辺は、別の処理系でFFIしていれば、体験していることかとも思う。
FFIなクレートの構成
glfw-rsを参考に見よう見まねでやってみた。
CのAPIを叩く部分はffiというフォルダを作成し、この中に以下のファイルを作成しているようだったので、 これをまねた。
- mod.rs
- .soや.dllから使う関数を記述
- link.rs
- OS毎のリンク方法
C的なポインタ操作が分からなかったので#removeで実装した。。
OpenCVのC APIのcvImageEncode関数でCvMat構造体経由でPPM(P6)形式のデータが取得できるが、そのPPMヘッダ部の解析を 慣れないRustでやってたっぷりとコンパイルエラー時のメッセージでコードの書き方を勉強させられた。が、 ビルドを通せても意図した動きにならなかった。これは、ポインタ操作の実装をRustでは実際に要素をremoveするなど、実装自体を大きく変更させていた 為、バグが混入してしてまった。。
まぁ、なんとか、バグを修正して、意図した通り、PPMヘッダの解析を行うことが出来た。
C言語なら、
tmpbuf = &tmpbuf[index];
というように、index分ずらしたアドレスを参照できるのだが、ちょっとRustでのやり方が 分からず、実際のポインタの実体の要素を削除するという実装で実現した。
for i in 0..index { (*tmpbuf).remove(0); }
動いた!
例によって、デスクトップを撮影して、そのキャプチャを動作確認記録として貼り付けてみた。
成果物
まとめ
Rustは当初はMinGW版だったが、その後、MSVC版がデフォルトになっている。 Goからは直接DLLを生成できないが、ひと手間かけて、DLL化することで、前回はmrubyから、そして 今回はRustから呼び出せた。
Webカメラから画像を取得する処理は非推奨のC APIを使ってやってしまっているが、cv-rsなるRust向けのライブラリが あり、こちらはC++ APIをつかっている。ただし、build.rsでgccクレートを使っているので、たぶんMSVC版のRustでは 動かせない。cl.exeで付属のC++ラッパーをビルドする処理を書けば理屈の上では動かせるハズ。 (どうやら、gccクレートはMSVC環境ではcl.exeをCコンパイラとして使う模様)
今回は#removeして実際に要素を減らしてポインタ操作の代用をしてしまったが、近いうちにこの辺りのRustでのポインタ操作を覚えたい。
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